雨、のち曇り、のち雨。置き傘ばかり増えていく。

 

止んだと思って出掛けたらまたすぐ降ってくる現象なんだろう。

雨男とか雨女とか自称する人が嬉しそうなのなんでだろう。

自虐を交えた雨男雨女の名の取り合いや張り合いは不毛だから止めにしよう。

かくいう自分も雨男なので、土砂降りのそこできっと傘をさしてあげるよ。

 

 

 

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noble labelばっかり聴いて過ごせたら最高なのに、大体合わない気分に嵌ってしまう。

三毒

日曜日、曇り。雨が降る一歩手前のような湿度で、快適とは言い難いが決して暑すぎない、悪くない天気。逡巡の末、本日をそれなりの悪くない気分で過ごすことに決める。

知人と誘い合ってラーメンを食べに出かけるが、目当てのラーメン屋に辿り着く前に、通りがかった串揚げ屋に吸い込まれてしまう。それなりに悪くない気分のせい。

ポテトサラダが美味しかった。

要らぬ冒険心で、最後に頼んでみたクッキーアンドクリーム串。これが大失敗。しっとりとした衣に包まれた熱々でサクサクのオレオ。狂気以外の何者でもない。互いを喰い合うウロボロス。行き過ぎたフリージャズ。不条理のピンスポット、というところ。肉や野菜が美味しかったからといって、なんでもかんでも串刺しにして揚げてしまうのはきっと人間のよくない癖だし、いずれ崩れてしまうバベルの塔だ。貪すれば貧する。ともすればこれは、あの串揚げ屋が打ち鳴らす人類への警鐘なのかもしれない。

 

明日からまた仕事であることを信じたくなくて、知人と別れた後もなんとなく一人で街を彷徨い歩くが、結局明日はやってくるし特に何も楽しいことはなくただ疲れただけだった。欲張るとろくなことがない。

 

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CDしか聴いてなかった頃John Zornってもっと気難しそうな人かと思っていたけど、凄い楽しそうにやっていてかっこいい。

 

異国のバンドの異国のステージの真ん中で、ボーカルというよりひたすら奇声を上げる役割で、完全に成立している山塚アイも凄い。

 

あと一曲一曲の短さに思わず破顔。

デンデレラ

一週間書かなかっただけでもう文章の書き方を忘れている。

こまめに日記をつけるようにしたいのだが、如何せん無い袖は振れない。取り立てて書き留めることのない平坦な日々を過ごしてきたツケだ。

 

せめて最近色々買った本やCDについて何かしらの感想を書こうと思ったけれど、うまく整理できなくて断念。

 

今になって思うが、短期間で本やCDを大量に買う時というのは大抵何かに行き詰っている時だ。恐らく今自分は行き詰っているのだろう。これは食事を始めてからようやく自分の腹が空いていたことに気付くような感じ。そしてこれは回りくどい上に的外れな例えだ。

 

暑くなってくると頭が働かない。だからといって寒い時に頭を使ってるわけでもなくて、その事実が本当に自らを憂鬱にさせて目の下まで泥に浸かっている気分。

 

 

この間、電車で席を譲った老婆が降りる時にわざわざ「サンキュー!」と言いにきてくれた。

目の前に突っ立ってると気まずいから、結構離れたところで立っていたのに。あんなにも朗らかに。

 東京も捨てたものではない。

 

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他人の帰り道

数少ない友人の引っ越しを手伝う。と言っても荷物の搬出や搬入は業者に頼んでいるので、手伝うのは搬入後の荷解きや家具の配置くらいだ。

あっさりと。滞りなく搬出が終わって、部屋の鍵を閉め駅まで歩く道すがら「この道を歩けるのはこれで最後だ」とか「あの部屋にはこれから君を知らない人が住んで、当たり前に暮らしていくんだ」「あの場所で今まであったことなんか無かったことになるように」とか、わざと感傷的なことを言ってみたけれど、友人は楽しそうだった。

電車に乗って小一時間ほどの引っ越し先。都心へのアクセスがいいのに下町っぽさも残っていて風情がある。いい街だと思うしそう言う。自分が住むわけでもないのに書店と図書館を探す。

廊下の暗い、趣のあるマンション。荷物を積んだトラックは渋滞で予定より遅れているらしい。

普段は一緒に晩御飯を食べに行ったって滅多に飲んだりはしないけど、少し埃っぽいまだ何もない部屋のカーテンのない窓から、ぼんやり初めての街を見下ろしていたらなんだか無性に楽しくなってしまって、昼間っからビールを買ってきて飲んだ。久しぶりに楽しかった。

荷解きは全然進まなかった。

 

  

 

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 日常がこれくらい楽しかったら音楽も文学もいらないと思うけど、どうせうわ言でたわ言だ。

水に眠る

日曜日、今日も快晴。無神経な日差し。歩く影がアスファルトに焦げつく。

 

遮蔽物の少ない大通りを避け路地を歩く。脇にある公園、タクシードライバーが煙草を吸っている。

子供の頃読んだ北村薫の短編で、夏のとても暑い日の中でとある男女がコンビニかどこかでビールとジンジャーエールと紙コップを買ってきて公園のベンチでシャンディガフにして飲むというシーンがあって、その話がどういうストーリーだったかはもう忘れてしまったけれど、毎年日差しが強くて暑い日に公園の近くを通るとその部分だけを思い出す。

それで大学生の頃、実際に自分でも同じシチュエーションで同じことをやってみたはずなのだが、先に思い出すのはいつも小説の方だ。こういう時に自分が如何に体積の軽い表面的な体験ばかりを重ねてきたかが窺い知れて気が重くなる。

なんでも核心や中心に近づくとかかる重力が増えるものだ。

 

夜、神保町、炒飯店。この店の炒飯は美味しいのにいつ行っても客がいないし、店員同士がよく中国語で語気荒く口論している居心地の悪さもある意味で好きだったのだが、最近はどうも賑わっていることが多く、なんとなく入りづらくなってしまった。今日も満席の店内を横目に通り過ぎ、好きでもないラーメン屋に入る。身勝手な喪失感と身勝手な祝福。あなたのそばに誰かがいてよかった。なんて強がりのふりした当てつけか。

 

帰りの電車。都営新宿線。九段下で熱気を帯びた多くの人が乗り込んできて、車内の温度が5℃ほど上がる。武道館帰りの人たちだ。数名男性もいるがほとんどが女性。20台前半から中盤が多い印象。恐らく男性のソロかグループのコンサート。皆一様に、ある程度動きやすそうなカジュアル感を出しつつも清潔感や華やかさにもしっかり気を使っているといった装い。このことからしっとり聴かせるソロシンガーでもなく、ノリのいいダンスグループやパワフルなロックバンドでもなく、若くて繊細なタイプのギターロックバンドだと推測。

このような主観が強くて勝手な推測は我ながら下品なことだと思うのだけれど、こちらもいきなり窮屈で蒸し暑い思いを強いられたのだから、これで双方痛み分けということにして自分を許す。

 

家に帰って買ってきた牛乳パックを開けるのに失敗する。

 

具体的なことを書こうとするといつも途端に整理がつかなくなる。あったことや思ったことを正確に伝えられる文章力が切実に必要。

 

 

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本当はもっとポジティブでポップな日記を書きたかったのに何故だか今一つ、そうならなかった。気持ちとしてはこのくらいのポップさのはずだった。

サマーエンド

ほかほかごはんの陽気。ふりかけの気分。ほぐされ混ぜられてゆっくりと希薄になっていく自我。

 

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このような反復

憂鬱だと涼しい

天気雨。狐や悪魔の結婚式。雨の中待たされて合流する頃にはすっかり止んでいる。

 

いつもより少しだけ早い時間に帰れたら、電車はいつもより少しだけ混んでいる。ドアガラスに項垂れかかる人をそのままに景色だけが動いて、太陽が尾翼を損傷したみたいに水平線に落ちていく。

 

後ろめたさがないと他人に優しくできないから自然とあらゆる物事から後ろめたさを汲み取るよう進化してきた。けれど出来上がったのはただ暗いだけの人間で、せめて正しい姿勢で歩きたくて背筋を曲げずに歩いてきたのに、毎回右足の方が靴底の減りが早い。

ネットで調べた正しい歩き方は腿が痛くてきっと1kmも歩けない。知らないから今まで歩いてこれたんだ。

 

 

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