読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

題名のない相撲に寄り添う音楽会

昨夜、日記に4つ動画を載せたのだが、それを全部まとめて再生してみるととても胸がすくことに気付いた。FLAMINGLIPSのZaireekaみたいに同時再生用に設計された音源なわけではないし、BPMもKeyも合ってないし音楽としては最低なのだが、その最低さが心地好い。味を占め今日は日がな一日Youtubeを多重窓にして色んな音楽を同時に再生することに耽溺していた。

そこで思ったのだが、相撲ってどんな音楽にも合うのだ。

ロックもポップスもヒップホップもアンビエントも、何でも相撲のためのアンセムになってしまうのだった。

この発見をどうしようもなく誰かに聞いてほしくて、何百曲という試行の末たどり着いた特に突出した相撲に合う音楽を厳選してここに記す。

続きを読む

東京の若いバンド長回しで夜の街を徘徊しがち

この季節昼は暑いけど夜は涼しくて肌寒いくらいで風呂上りフラット最寄りのコンビニまで行くつもりがついつい2、3駅分くらい歩いてしまって絶句する。

 

www.youtube.com

www.youtube.com

 www.youtube.com

www.youtube.com

いうほど若くなかった

夕映え

空は曼荼羅。夏になってもこれくらいの気温ならばいいのに。

 

電車に乗っている人は皆死んだ目で毅然とした態度。

 

 

今日は珍しく冷蔵庫に肉が入っている。固く冷たい扉を開くとそこに未調理の肉が見える。生々しく赤く頼りなく柔らかな剥き出しの肉。

肉を内包している物体って、もはやそれはひとつの、美しく不気味な生命だと言えるのではないだろうか。そも、肉の入った箱と碌なものが詰まってない自分と、一体どれほどの違いがあろうか。むしろ誰かに美味しく食べられる分、まだ肉の方が上等ってやつだ。

東京の夜。室内といえどまだ薄手のパーカーでは少し寒くて、一人っきりの狭い部屋。その片隅で紋章のように身じろぎもせずただそこにある命。その優しい存在感は片時の間孤独を紛らせてくれるけれど、知らない人がいるみたいで居心地の悪さに胸が軋む。

 

空っぽなのは頭だけではなくて、それがどれほど自分を憂鬱にさせるか君はまだ知ったことがない。

 

www.youtube.com

Largo

ストレスとのバトルは全戦全敗。胸の内側が滝になって、インナーチャイルドは憤死。その下で育つ隠花植物。緩やかに。

出来るだけ多くの影を踏んで歩くのは、呪いなんかじゃなくて日差しが苦手だから。

 

朝。通勤電車、隣に吊り革に掴まりながら片手で鼻をほじっている年配の太ったサラリーマン。しばらくすると吊り革を持つ手を替え、逆の手で鼻をほじり始める。そしてまたしばらくすると元の手に戻る。それはまるで洗練された吊り革を汚すためのシステム、よくできたオートマータのようで、嫌悪感よりも感嘆の念が勝る。その後の憂鬱。行きて帰らぬカジュアルな憂鬱。

 

昼。家族経営と思しきコンビニエンスストア。そこで売ってるラップを巻いてるサンドイッチ、130円。手作り感が凄惨。過去の自分なら忌避していたであろうそれを今は食べる。なんのためか?理由などいらない。求めるのは変化だけ。

見た目通りの味。やたらと薄く、味気ない、友達の年を召したお母さんの作ってくれる朝ごはんの味。他人の生活の味。合う合わないは別にして、本能的に好きだ。

 

この間までの暑さが幻だったかのように肌寒い一日。煮え切らない気候になにがしかを投影してとりあえず落ち込む。少し風邪もひいたよう。

土台がしっかりしてないと建物は立たないというので自分は建物なのだと思う。

 

www.youtube.com

 

Nicola Hodgkinsonを捜して

moteerというポストエレクトロニカの音楽レーベルがイギリスにあって、そこに所属する「The Remote Viewer」というユニットの「Let Your Heart Draw A Line」というアルバムの『I'm sad feeling!』という曲がとても好きだった。

だから「The Remote Viewer」の他のCDは勿論、moteerレーベルのCDも、メンバーが参加している別レーベルや別バンドのCDも買い漁った。HOODにPart Timer、The Boats!

www.youtube.com

 『I'm sad feeling!』がYoutubeで見つからなかったので同アルバムの別の曲。(自分にとって大切な曲がYoutubeにないこと、少しホッとするのは浅ましいことだろうか)

 

『I'm sad feeling!』の肝である囁くようなボーカルはNicola Hodgkinsonという女性で、The Remote Viewerの他の楽曲やHOODの楽曲にもゲストとして多数参加している盟友。彼女が正規メンバーとして活動していたのはEmpressというバンド。このバンドのCDはどこを探しても見つからなくて、インターネット上にも情報が少なくて、結局Amazonマーケットプレイスで海外の出品者から買ったほどだった。

www.youtube.com

そんなNicola Hodgkinson。他のメンバーのCDや活動情報は調べれば沢山出てくるのだが彼女の情報だけ少なく、逆に飢えてくる。もっと音源が欲しい。しかし2008年以降の活動が見えてこない。Empressもずっと活動していなくて、moteerもなくなってしまって、もう何年にもなる。それでもどこかで音楽を続けていてほしい、『I'm sad feeling!』のような曲を聴きたいと、たまに思い出しては気まぐれに検索窓に「Nicola Hodgkinson」と打ち込んでいたのだが、ずっと目ぼしい情報は無し。ところが今年の春になっていきなり、Youtubeに「Nicola Hodgkinson」というアカウントが現れた。

www.youtube.com

しかしこれが判断に困る。まさかのLittle mix。繊細で儚いポストエレクトロニカを囁いていたあのNicolaが、テレビで人気のガールズグループのヒット曲をカバーしてYoutubeにあげるだろうか?しかも音源を流して一緒に歌うという極めて原始的なやり方で。これほど朗々と。そして再生数、7ヵ月で14回。そのうち5回くらいは俺だ。いくら音源もほとんど出回っていないマイナーバンドのボーカルの個人アカウントでもちょっと少なすぎる気がする。同姓同名の別人だろうか?Empressのファンが名前を使っているだけだろうか?それともやはり本人で、音楽活動をセミリタイアして何かが変わったんだろうか?尖っていたアーティストが出産などの人生経験を機に一変しておだやかな作風になるなんてままある話だ。それにこの音源のハンドメイド感やローファイさがポストエレクトロニカグリッチノイズを彷彿させないか?どうなんだろう。よくわからない。そもそも本人であろうがなかろうが、この際どうだっていい気がしてきた。誰が歌っていようが、誰の曲だろうが、これはこれで味があっていい。

解散。

鍵を返す

職場の引っ越し。派遣社員なので真っ当なサラリーマンより異動が多い。

楽しかった思い出なんてろくにないけれど、去る時はどうも少しだけ名残惜しいし、また一から新しい場所に飛び込むことを考えるといつだって気が重くなる。だからと言って、この先ずっと同じ場所でずっと同じようなことを続けていくことを想像すると、どうしようもなく気が遠くなる。ずっと先のことと過去のことばかり考えている。気に入られるのも嫌われるのも怖いらしい。

住んでる場所もそうだった。そこそこの回数の引っ越しを経験して、ベッドタウンも学生街も地方都市も経由して都会に出てきた。どこにいても「居心地が悪い」と思っていた。そのくせ離れてから途端に懐かしくなる。「悪くなかった」と思う。今「居心地が悪い」と思う。「住めば都」なんて大嘘。

『ここは退屈迎えに来て』『さよならガールフレンド』『この町にはあまり行くところがない』読み返す。どれも好きな作品。町の中の閉塞感。行き場の無さ。そこに惹かれて読むのだけれど読み終わると共感よりも負い目が勝つ。作品に漂っているような、虚無感も焦燥感も孤独感も透明感も、無かったわけじゃないけど、あんなにクールでもセンチメンタルでもなかった。ただ過ぎ去るのを待っていただけ。どこにも深入りしなかったコンプレックスが疼く。上京してきて地元の悪口を言っている人にも、地元で何の不満もなく暮らしている人にも、どちらにも共感ができない。自分がマイノリティであったことを嬉しそうに語る人に感じるモヤモヤ。こぼれ落ちるぎこちなさだけに救われる。

20の時、友達の引っ越しを手伝った。恋人と一緒に暮らすという。全ての作業が終わってからひょっこり現れた彼の恋人、酒焼けした声のやけにマスカラの濃いその年上の恋人からビールと一万円をもらって二人で焼肉を食べに行った。

それから丁度一年後、また引っ越しを手伝った。これからは一人で暮らすという。荷造りも一段落して、ベランダでぼんやり煙草を吸っていたら「もうここからの景色は見えなくなるんだ」と思って不意に泣きそうになった。自分の家でもないくせに。二回しか来たことないくせ。荷造りをしているとたまに思い出す。他人の生活感。残り滓。

www.youtube.com

手遅れで

朝。珈琲、ホワイトチョコのしっとりフランス。タイトル買いの一品。ほんのりチョコレートの味がする甘いパン。やや甘すぎる嫌いがあるが、起きたばかりの口内にはこのしっとり感が好都合。出立。

昼。珈琲、コンビニで買ったブリトー(タコスミート)。良い。半分ほど食べたところで中のウィンナーが地面へ滑り落ちてしまう。タコスミートが潤滑材となった形だ。簡潔に言ってこれはショックだった。

何をやっても間が悪い日。信号や踏切では必ずと言っていいほど何度も待たされ、エレベーターはボタンを押す寸前で離れていくし、改札では前を行く人が引っ掛かり、立ち寄ったコンビニは大行列。家に帰る橋は焼き落とされて、足音が取り囲むように響きだし、撒いてきたパン屑は途中で消えている。どこにも行けないという気分。最初から。

 

www.youtube.com

ノルウェーのMOTORPSYCHO。昔近所のCD屋に置いてなくて取り寄せてもらったら北海道の同名ガレージロックバンドのCDが届いた思い出。