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私はおびえているかのように

喉の奥が石榴のように膨らんで、食べ物が喉を通らない。珈琲で流し込むのにさえ鋭利な痛みが伴い、ぬるい涙が滲む。どうやら風邪をひいてしまったらしい。

季節の変わり目に体調を崩すことはあっても、ここまでのは久し振りだ。風邪というものを舐めていた。一人でもがく辛さを忘れていた。「あわよくば風邪でもひいて怠い仕事を休めたら」なんて毎晩窓を開けて薄着で寝ていた自分を殺したい。せっかくの連休を最低の気分で寝て過ごす。

しばらく寝て目が覚める。しばらく寝て目が覚める。それだけを繰り返す。体調は回復しないまま、そのうち眠れなくなってしまう。起きていても辛いだけ。起きていても辛いだけだから、少しでも体を動かして、少しでも何かを食べようと、体を引き摺って外へ出る。少しでも眠たくなるように。

這うように、溺れるように歩く。駅前の通りには活気溢れる人の声、神輿を担いだ若者たち。地域の御祭。確かにそこにある生命力。艶めかしく、美しい。俺には無い。陰気の病気をうつさないよう避けて通る。ライフでヨーグルトと野菜ジュース、ベンザブロックLを購入。

 

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好きだった音楽だけを点滴みたいにぶら下げて歩く。 遠くで明滅している飛行機の灯。そのうち見えなくなってしまう。