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近未来

朝。珈琲、モッチクリームドーナツ。これはドーナツとは名ばかり、揚げパンにクリームを入れたようなもの。甘さと油のメリーゴーランド。鬼が喰らう食べ物。悪態をつきながらも完食。そろそろ珈琲もホットにすべきか。インターネットしかしないで過ごす。

夕方、何もせず一日を終えることに危機感を覚え、行く宛もなく飛び出す。外はもう暗くなっている。毎年、秋から冬にかけて玄関を出た時に感じる「思ってたより寒い」だとか「思ってたより暗い」だとかの体感と外界との齟齬がたまらなく好きだ。自分でも理由は分からないが、あたかも、これから気の置けない仲間たちと集まって遊びにいくような、残された時間を名残惜しみ慈しむような、そんな気分になる。一人きりで逍遥。

中野。タコシェまんだらけ海馬、ユニオンをはしごしてCDを一枚だけ。帰って聴くがはずれ。本もCDもコンスタントに買ってはいるが、最近はこれというものに巡り合わない。昔は適当にジャケ買いをしても大体当たりを引いたものだけど、ここ数年はiTunesのリストはずっと変わらないし読メも手つかずのままだ。明確に衰弱。しかし衰えたものがあるとすればそれは本棚やCD棚から面白いものを選び取るというジャケ買いの第六感ではなくて、買った小説や音楽から自分なりの面白さを見出す感受性だ。体温が下がっていくのを感じる。干からび萎びていく世界の姿。

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何曲か聴いただけで強烈な親近感を覚えてCDをまとめ買いしたガール椿。どこだかで「メンバーが影響を受けた作品」というページを見て納得。自分も好きだったものばかりだった。実際に会ったこともない上に、何枚もCDを出してるバンドに親近感なんておこがましい話ではあるが、『反抗期のオルフェ』のカッコつけているようでふざけているような歌詞やライブのshing02の引用やちょっと無理している感じの暴れ方や、『テーブル』での棒立ちで合唱している姿を見ていると「かっこいい」というよりもやっぱり「わかる」という気持ちになってしまう。泣いているふりをして笑っているみたいな、でも実はやっぱり泣いているみたいな、切実さと遊び心のバランス感覚がちょうどいい。

僕が好きになってしまった音楽は暇な時間に楽しく歌うようなそんなものじゃなかった!