Largo

ストレスとのバトルは全戦全敗。胸の内側が滝になって、インナーチャイルドは憤死。その下で育つ隠花植物。緩やかに。

出来るだけ多くの影を踏んで歩くのは、呪いなんかじゃなくて日差しが苦手だから。

 

朝。通勤電車、隣に吊り革に掴まりながら片手で鼻をほじっている年配の太ったサラリーマン。しばらくすると吊り革を持つ手を替え、逆の手で鼻をほじり始める。そしてまたしばらくすると元の手に戻る。それはまるで洗練された吊り革を汚すためのシステム、よくできたオートマータのようで、嫌悪感よりも感嘆の念が勝る。その後の憂鬱。行きて帰らぬカジュアルな憂鬱。

 

昼。家族経営と思しきコンビニエンスストア。そこで売ってるラップを巻いてるサンドイッチ、130円。手作り感が凄惨。過去の自分なら忌避していたであろうそれを今は食べる。なんのためか?理由などいらない。求めるのは変化だけ。

見た目通りの味。やたらと薄く、味気ない、友達の年を召したお母さんの作ってくれる朝ごはんの味。他人の生活の味。合う合わないは別にして、本能的に好きだ。

 

この間までの暑さが幻だったかのように肌寒い一日。煮え切らない気候になにがしかを投影してとりあえず落ち込む。少し風邪もひいたよう。

土台がしっかりしてないと建物は立たないというので自分は建物なのだと思う。

 

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