2018-01-01から1年間の記事一覧

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先月のジャニスの閉店セールで電気街にやってきた中国人観光客くらい爆買いしてしまい、休日は積みCDを消化するばかりの毎日。 ところせましと並んだ知らない名前だらけの商品棚に郷愁を揺り起こされ、日を追うごとにその商品棚に空白が増えていく様子を目の…

9月

例年になく雨や台風が多い。 夜、新宿の方角で青や緑の光を放っている高いビル、何の建物か知らないけど雨の日はとても綺麗で、この間ふと思い立って光を頼りに歩いて見に行ってみたら都庁だった。 都庁向いの一段低くなった広場では、適度に間隔を空けて星…

7月

道端に短冊が落ちていた。 毎年、この時期になると近所の小学校の生徒たちが書いた大量の短冊が笹に吊られて街路を賑わすのだが、当然何週間も野ざらしのため雨や強風で落とされてしまう短冊もあるのだ。 覚束ない筆跡で書かれた「みんなで楽しくくらせます…

その他の悪霊

最近読んで面白かった本 愛その他の悪霊について / G・ガルシア=マルケス 侯爵家の令嬢として生まれながらも親からの愛情を受けることなく育ち、屋敷の外で黒人奴隷達と共に暮らしていたシエルバ・マリアは12歳の誕生日に狂犬病に罹った野良犬に噛まれてしま…

神田

4月。いきなり20℃を超える暑さになったかと思えばすぐにまた肌寒く強い風が吹く日もあって、相変わらず気候に翻弄される毎日。外を出歩けばTシャツ一枚の人もいて厚手のオーバーコートの人もいて、この季節何を着て出ればよいものか非常に判断に困る。我々は…

3月

午前休して病院に行く。 元々貧血気味で採血が非常に苦手だ。病院出てからしんどくなってたら世話無い。 平日の午前中だというのに人人人でごった返す病院近くの繁華街。行き交う人を躱して歩く、急ぎ足では汗ばむほどの春の陽気。照り返し、多い体温。ふら…

博物

博物蒐集家の応接間に行ってきた。 書店の8階、イベントスペースに所狭しと陳列された用途不明の器具や怪しげなオブジェに非常に胸が高鳴った。まるで稲垣足穂の短編の世界に足を踏み入れたような感覚。薄明りと埃の匂い。 購入したいものは山ほどあったのだ…

日々の泡

早春は三寒四温とはいうが、いくらなんでもな近頃の寒暖差。気候は連続性を失い、霧深い日々の中腹で彷徨った挙句に座り込んでしまった。連日の雨と強風で、一晩過ぎればもう自分の足跡さえ確認出来ない今日この頃。行く宛と帰り道。どちらを探して歩いてい…

0216

先月読んで面白かった本 ・図書館島 ソフィア・サマタ― 「わたしの物語を書いて」と死せる天使は言った。 文字を持たぬ辺境に生まれた青年は、世界中の書物を収めた島に幽閉される。 帯に書かれた概要だけで既に面白い。青年が文字を知り書物を知り記すこと…

0212

二月も中旬。 年が明けてからのこの一か月と少し、珍しく身の回りで色々あって思うこともそれなりにあって、そういったあれやこれやを書き留めておいて後々しっかり整理しようと、そう考えていたはずなのに、ある程度時間が経ってしまえばなんだか全部どうで…

2018

職場にと買って帰ってきたお土産を、鞄の中で一週間眠らせたまま、持って帰って家で一人で食べている。 一月ももう中盤。新年の気分なんてとっくに失われてしまったけれど、まだまだ寒さはこれからで、空気がどんどん透明になっていって、じりじりと真空に近…